前回までのあらすじ
 カウンター気味にヒットした脳天唐竹割りにより、意識不明の重態に陥る全日本プロレスのエース小橋健太。老いてなお衰えることの無い自らの力に、恐れすら感じるジャイアント馬場こと馬場正平。そんな彼であったが、散歩中にすれ違った女子高生に見とれ、噴水に落ちて足首を骨折してしまう。治療のため単身渡米し、ジョーブ博士の手術によって復活したジャイアント馬場こと馬場正平こそ、いま現在の志賀健太郎であることを知るものは数少ない。


 場所は変わって南極の地下数百メートル。半身を機械の体に変えて生き延びていたヒトラーは、側近たちを集めてこう言い放った。「『焼酎貴族』を飲む伯爵」と。リアクションに困る改造ロンメル達をよそに、キャーキャー言いながら転げまわる再生エヴァ・ブラウンに、当のヒトラー以外の誰もが殺意を覚えていたのだった。